微小血管狭心症について
微小血管狭心症(冠微小循環障害)
- その胸痛、心臓神経症と言われていませんか? –
通常、狭心症は心臓に血液を送る冠動脈に動脈硬化を生じ、狭くなるために心臓の筋肉に必要な血液が十分に届かないこと(虚血)で胸痛を起こす疾患です。しかし、これ以外に冠動脈の攣縮(冠攣縮性狭心症)や、直径400µm以下の微小冠動脈の循環障害や攣縮が原因で心筋の虚血が生じて胸痛を起こす場合があります。
微小血管狭心症のリスク因子としては、喫煙、飲酒、ストレスなどがあり、通常の狭心症と違って比較的若年で特にリスク因子がない方にも起こりうる病気です。また、典型的な症状は夜間や早朝の安静時に胸痛が起こることが多いですが、労作時にも起こることがあります。
これらの病態を微小血管狭心症(冠微小循環障害)と言いますが、通常の冠動脈造影(心臓カテーテル)検査では検出することができません。当院では冠動脈造影検査に加えて、冠攣縮誘発検査および冠微小循環検査(包括的冠動脈機能評価)を実施しています。現在、和歌山県内で微小血管狭心症(冠微小循環障害)に対しての検査を行えるのは当院のみであり、長年原因不明とされてきた胸痛の原因が解明できる可能性があります。また、微小血管狭心症(冠微小循環障害)の確定診断が付けば、薬物療法を行い症状の緩和が得られます。
和歌山県立医科大学 循環器内科
尾﨑 雄一