和歌山県立医科大学 内科学第4講座 循環器内科和歌山県立医科大学 内科学第4講座 循環器内科

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教授挨拶

和歌山県の皆さまに
「心のこもった高度医療を届けたい」

 和歌山県立医科大学循環器内科は、県内唯一の特定機能病院として、循環器内科はもちろん、学際領域や新興領域の高度急性期医療を専門的に行っています。循環器内科学の急速な進歩につれ、それぞれの疾患において必要とされる知識や技術も10年前と比較し非常に高度専門化されています。そのため当教室では以下の疾患の専門家を配置し、高度な医療技術を用い、これらの疾患の専門的な診断・治療を行っています。


1
虚血性心疾患・下肢動脈疾患
2
不整脈
3
弁膜症
4
心不全
5
下肢深部静脈・肺塞栓・肺高血圧
6
心筋症・心サルコイドーシス
7
大動脈疾患
8
成人先天性疾患
9
失神

 さらに来春には、抗がん剤の副作用や血栓症など癌患者特有の心臓病をあつかう腫瘍関連循環器疾患や、 膠原病に関連する心血管病、いわゆる膠原病関連心血管病の専門外来を開設する予定です。

 もちろん、循環器内科疾患は、急に発症し生命に関わる救急疾患も多いため、365日24時間、救急の受け入れ体制を完備しています。

 専門分化しすぎて、『木を見て森を見ず』 とならないよう、それぞれの専門家や心臓外科、そして看護師、リハビリ療法指導士、薬剤師、ソーシャルワーカーなどの多職種が 1つのハートチームとして集い、その患者さんに最善の治療が提供できるよう心がけています。

 厚生労働省による令和元年の調査では、和歌山県は年齢調整後の10万人あたりの心疾患死亡率が全国最下位でした。心疾患は高齢になるにつれ発症率が上がります。和歌山県は全国平均と比較しても10年以上高齢化が進んでおり、心疾患は避けて通れない県民の皆様方の健康上の問題です。そのため、和歌山県立医科大学は県内唯一の特定機能病院として、心疾患の高度急性期医療の責務を果たすべく日夜努力をしています。
 そして回復期や慢性期の医療では、かかりつけ医の先生方や関連病院との連携を強化し,急性期から慢性期にいたるシームレスな治療の提供を心がけています。

 我々の願いは 、和歌山県全体の心疾患死亡率を下げることです。
 皆様のご理解、そしてご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。

和歌山県立医科大学 循環器内科 診療科長
田中 篤